【自作エフェクター】トランジスタブースター 2
実験していたブースターを組んでみます。
実用度は低そうですが、組み込みの練習をかねてやってみます。
レイアウトはこんな感じです。
トランジスタがでかいのでケースの上面につけます。
珍しくレイアウトを貼ったので、レイアウトの個人的なルールを書いてみます。
1.電解コンデンサは倒さない
2.電線はできる限り上に配置
3.抵抗は極力立てない
4.部品は斜めにつけない
5.裏の配線には極力斜めは使わない
6.悩むならジャンパ線をつける
列挙するとこんな感じです。
補足
1.電解コンのケースは絶縁のためのケースではないので倒すと不安
2.修正や組むのが楽
こんな感じです持ち上がります。
残りは好みの問題です。
斜めとか無理矢理ついてるのは好きではないんですよね。
ptopするときに線を引くのも個人的には好みじゃないのでやらないですね。
レイアウト図を作って反転させて、それを見ながら組みます。
基板完成
ポットへの配線がやりづらかったのでジャンパしてしまいました。
完成
トランジスタの自己主張感
トランジスタの表面には4.5v出ています。
危険ですね。
組んで弾いた感想は
結構歪む。これは実験時にはわかっていたやつですね。
インプットボリュームを下げるとノイズが増える。
インピーダンスの変化が影響してそう。
インプットボリュームを下げると音が丸くなって面白いのにノイズが増えるという困った子になってしまいました。
ノイズの改善を狙ってポットの定数を変えましたが、ノイズは減りましたが高音が増えました。
ひとまず完成とします。
今後の設計に活かしたいと思います。
ちなみにこの実装はfuzzに良さそうです。
トランジスタに外的変化があるとノイズがのるので面白そう。
【自作エフェクター】トランジスタブースター
以前試しに作ったトランジスタのブースターを2人の知人に試してもらったところ、思いの外好印象のようでした。
ハイとローが程よく切れて、甘い感じになるのが良いようです。
フルレンジブースターだとアンプに入力した時にローやハイが出過ぎる事があり、そのような事が起こらない丁度良さとの事でした。
試してもらっているときに、思ったより歪むと思いました。
2N3055で計算したわけではないですが、使っている抵抗的に歪み率が高いことがわかりました。
歪み率を減少させるには負荷抵抗をあげるまたはコレクタ電流を増やすのどちらかです。後者はこれ以上の電流増加は電圧をあげないとできないため、負荷抵抗をあげてみます。
何パターンか抵抗値を変えてはみましたが、思ったような効果はありませんでした。2N3055を小信号で使っているからですかね・・・。
トランジスタの使っている領域がデータシートの範囲外なのが痛いですね。
特に2N3055を選択すると20kHz以降の減衰が顕著で、これが甘い音を生んでいるようです。
仮に負荷抵抗を変更すると周辺のコンデンサを総取り替えしないと、抵抗変更前の音にはなりません。(厳密に言えば同じ音にはならないですが・・・。)
ということで抵抗値の変更は見送りました。
色々シミュレートして分かったことは、簡潔な回路ほど一つの素子が音に与える影響が大きいということですね。
ひとまず今の回路構成でペダルをを組みたいと思いますが、部品選びも重要になりそうです。
【自作エフェクター】ブースター
いろいろなブースターを試したので紹介します。
JFETブースター
JFET増幅回路の設計を習得したかったので回路から設計してみました。
JFET2石を使ったブースターです。
FETは2SK30ATMGRで9V仕様です。
あとから気づきましたが回路自体はkatana boostに似てしまっています、がゼロから設計しています。
JFETブースターはわりとすぐ歪みますね。クリーンというには無理がありそうです。
ただ嫌な歪み方ではないためドライブペダルと合わせると良い感じです。
ICブースター
RIOT MODにいれるブースターを検討中に見つけたブースターの回路です。
majikboxのvenom boostを少しいじったものです。
帰還抵抗でない方を可変させており、増幅率をあげるとローが減る仕様です。
ゲインをあげるとローが膨らむことが多いので、丁度良い調整です。
増幅をリニアにするにはcカーブが必要なことが難点です。
JFETブースターとはうって変わって非常にクリーンです。s.h.o系より圧倒的にクリーンです。
おとなしすぎる印象を受けるかもしれません。
トランジスタブースター
2N3055というパワートランジスタを使ったブースターです。
入力インピーダンスをあげるためにFETのバッファをつけました。
低域側のレンジも広がり使いやすくなりました。
トランジスタの特徴をだすならローがなくても良いんですが、現代にはあまり求められてないですね。
増幅度は高くありませんが、ハリのある音になります。
フィルタの設定もあると思いますが、ローが良い感じでクリーンがきもちいです。
s.h.o等、有名なやつですね。
ゲインをあげるとローが出すぎる印象を受けます。
ちょっと暑苦しいんですよね。
最後にそれぞれのブースターをつなげて比較。
特徴の違いがあって面白いです。
個人的にはトランジスタとJFETをゲインブースターにしてドライブペダルを使うと良い感じです。
【自作エフェクター】Rebellion 3
トラブル対策に明け暮れていました
注:備忘録として書いているので読みづらいと思います・・・。
2の対策のあと依頼人にお渡ししたんですが
後日、不具合があると報告されました。
報告された不具合
・メインの歪みとブースターをONの時発振する(メインのgain3時以降
・メインの歪みとブースターをON時の音の減衰がおかしい
これらの問題の調査をしました。
不具合の話を聞いた時から電源周りと踏んではいたのですが、回路的に変なところはありませんでした。
とりあえず電圧見ながらギターを弾いてみると、歪む時に電圧が微妙に下がっています。
さらに前段のブースターがやたらノイズに弱くてローインピのはずの場所ですら触るとノイズが大変なとこに。
※ブースターはs.h.o系だったので電圧が変わるとバイアス電圧も変動してしまうので良くないですね。
これまでの調査から現搭載のブースターはNGと判断して、ICのブースターを入れることにしました。
依頼人の推奨ブースターを参考に作りました。
配線など付けて仮組みをし、音出し。
良い感じ!
組み込みます。
ギチギチですね。
何度か言っていますが、1590BBでは二度と作らない!
追加基板を縦置きにしましたが固定できないのでアクリル板を仕込んで固定しています。
ちょうど電池置き場と分離できました。
蓋を閉めて再度音出しをします。
音は出るのでショートなどは問題なさそう。
報告された不具合もなし。
完成です・・・。
苦労しましたが完成度があがりました!
これを完成させるまでに色々な不具合と対策を行ったので、自信のレベルアップに繋がる製作でした。
【自作エフェクター】CELLBUFF2
CELLBUFFをバージョンアップさせました。
先日Rebellionをギタリストにお渡しした時に試してもらいました。
・音は非常に使える音。
・やり過ぎていない押し出し感がある。
と音に関しては太鼓判をいただきました。
ただし使い勝手としては
・外部電源が使えないなら電池が減ったことがわかると良い。
・ゲインを選択したい
と要望をもらいました。
電池の減りに関してはこの機能がないと突然音が出なくなってしまい現場では危険ですね。
(プロの方なので特に気にされるようです。
ゲインは今回は6dB固定で作ったために、出力が大きいギターだとやや音圧が上がり過ぎるようでした。
これらの意見を踏まえ・・・やってやりました
見た目はほとんど変えずに、機能追加してあります。
表のLEDは電池が8V以下になると光ります。
これで突然音が出なくなることもありません。
また中のスイッチによって3dBと6dBが切り替えられます。
お好みの音圧を選択してください。
やろうとすればできるもんですね。
市販のバッファに引けを取らない機能となったと思います。
トゥルーバイパスのエフェクターを3台以上使っているなら、バッファはあったほうがいいと思います。
一台いかがですか?
【自作エフェクター】CELLBUFF
以前から構想していたバッファを作ってみました。
・仕様
電池のみで駆動
ケースは1590A
余計な機能はつけない
たったこれだけの仕様なんですが思いの外難しかったです。
今回はケースから加工しました。
ジャックの位置が1mmずれると電池が入らなくなります。
電池が入ることを確認したら基板を作ります。
切り出しました。
部品は高さに気をつけて選定しました。ICソケットを使うと高さが厳しいので直付けします。
基板完成しました。
OSコンは手持ちのコンデンサで一番低背だったので使いました。
電池駆動のみなのでほぼ意味がないです。
もしも、同じようなものを作るとしたら。
WIMAの1uFは高さ10mmでこの上に電池を乗せると蓋が閉まらないので注意です。
裏面です。
あとは組み付けです。
ジャックの端子が下にあるのでやり辛いです。
はい!できました!
途中のの写真はありませんでした。
電池おさめるとこんな感じです。
スタイリッシュです。
回路は単純なICバッファです。
ICバッファといえばケンタウロスですが、少し回路は変えています。
回路図を出そうと思いましたが、回路CADが未整備なので保留です。
以上!
【自作エフェクター】Rebellion 2
依頼人に弾いてもらってきました。
問題が2点ありました。
1.ブーストをオンすると発振する。
2.RIOTの音色が試作品と異なる。
この2点が致命的だったので出戻りになりました。
2ですが高音を出すmodが悪さをしていました。
高音がでて今時な音にはなるのですが、音の奥行き感が欠如していました。
これは修正しました。
1ですがこれはノイズの問題でした。
このエフェクターの前にブースターをつないでも問題が起こってなかったので、ケースの中で何かが起こっているのでは?と考えました。
配線の仕方がまずかったかと思い、線材をいじってると偶に発振が止まります。
これはもしやと思い、アルミ箔でシールドを作りました。
効果てきめん
ほとんどノイズがなくなりました。
いままでRIOTを12時以上にしてブースターをオンすると発振していたのが嘘のようです。
なぜこのようなことが起きたか考えました。
まず、RIOTは利得が40dB〜80dBです。これは非常に高い利得です。この近くにFETのブースターがあります。
ブースターの配線は基板裏を通って可変抵抗まで以上にいってます。この配線に基板からの輻射ノイズがタップリのったと考えられます。
ちなみにエフェクターの基板裏にシールドを入れているのは
こちらのサイトくらいしか見つかりませんでした。
対策は以上です。
ここから先は個人的な意見です。
ここにたどり着くまでに色々ノイズ対策を講じて色々わかりました。
電源ノイズを取るためにOSコンを使うのが自作会では流行りですが、そこまで意味がないと感じました。
100u程度の電解コンと0.1uの積セラつけておけば十分だと思います。
OSコン使ったらノイズが減りました とか見かけますが自分は経験ありません。
電源自体のノイズ減らしたほうが効果あると思います。電池使いましょう。
電源が悪いとノイズ対策も無駄ですね。
余談にはなりますがLeqtiqueのMaestoso(OSコン使用していて、ローノイズと言われています)を楽器屋で試奏したら電源ノイズが酷すぎてローノイズとはかけ離れていました。
以上です。